| (ツリーの足もとを飾るプレゼントの山に心も躍り、色とりどりの箱の前を子どものように何度も行き来する。 やがて、そわそわと落ち着かない往復がようやく止まったのは、雪模様の箱の前。 リボンのふくらみを微かに揺らしながら、そうっと両手で持ち上げて。)
――きれい。ホワイトクリスマスね。
(箱と見詰め合う瞳を目映げにやわらげた。 カードにお返事をしたためて残すと、のどと肌によいもの…と思案げに首を傾がせながら、大事にプレゼントを抱えて離れ。)
『サンタクロースさまへ
プレゼントを頂戴いたしました。 のどあめ……では、なさそうです……? お部屋でリボンを解くのが待ち遠しいです。 もし、もうひとつだけプレゼントのおねだりが叶うなら、 サンタクロースさまの正体をお明かしくださいませんか? 良い子でお待ちしておりますね。
百枝みやび』
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